アニメ「虚構推理」おもしろいですね!推理小説としては異色の作品と言われています。事実ではなく「虚構」、つまり作り話を挟んで展開していく様子は確かに斬新です。
この物語の主人公である岩永琴子はご存知の通り「一眼一足」なのでいつも杖を持っていますね。ですが、作中ではかなりハードな身のこなしをしているので、「もしや琴子の杖は飾り、ダミーなのでは?」と感じた視聴者もおられるようです。
では実際のところはどうなのでしょう、岩永琴子は杖がなくても生活できるのでしょうか?
岩永琴子の杖はダミーではない
図書館に出没する怪異と対決する際、岩永琴子は階段を走って登っていました。しかも杖を突かずにです。そんなことができるなら杖がなくても生活できるんじゃないかと思いますよね?
では琴子の杖はダミーなのでしょうか。
病院のベンチに座っていた九郎に声をかけ、2年越しの思いを告白し交際を申し込んだ琴子ですが、帰り際にバスに乗り込む時 心なしか足が悪いような印象を受けました。
ですが実際には岩永琴子の戦闘能力はとても高いです。
図書館では九郎を助けるために重たい消火器を抱えながら敵に体当たりしたり、「鋼人七瀬」の回では、2Mもある鋼人七瀬にタックルをかまして咲季を助け、鋼人七瀬が持っている長い鋼材の上を平均台のように華麗に歩く姿が描かれていました。
図書館のシーンでは、九郎が琴子をお姫様抱っこして逃げる場面があります。でもそれは琴子がドンくさいからではなく単に急いでいたからだと思われます。
加えて、妖怪などと対峙する際は当然緊張しているので、臨戦態勢に伴い身体能力も高くなっていることでしょう。
それとは対照的に、日常生活では絶えず緊張して過ごすのは無理ですよね。鋼人七瀬との戦いでは義足が外れるシーンがありました。負荷がかかり過ぎた時に安全のために外れるように出来ていると説明していましたね。
そのシーンをよく見ると、左足の太ももから下が義足でした。言い換えると左足の ひざ関節がないということです。
ひざの関節がない訳ですから、中腰で動くような状況では右のひざしか使えないということです。膝の負担を軽くするにはどうしても杖が必要になる。
こうしたことから、身体能力が高い琴子ですが、こと日常生活においては杖はダミーとして持っているのではないということが言えるでしょう。
前述の「図書館お姫様抱っこシーン」については、九郎に抱っこされたいがための琴子の演技だったのではないかという意見もありますが、けっこうストレートにものをいう彼女の性格からするとその可能性は限りなく低いのではないでしょうか。
岩永琴子はなぜ病院にいたのか?
前述の通り、岩永琴子は病院で九郎に愛の告白をしています。では岩永琴子はなぜ病院にいたのでしょうか。
告白した時点で琴子は17歳の女子高生でした。2年前、琴子が15歳の時、九郎は入院しているいとこのお見舞いに来ていました。病院の廊下で九郎が倒れそうになったところを、偶然通りかかった琴子が支えて転倒を防ぎました。
その時琴子は九郎に一目惚れしてしまいました。ところが九郎にはすでに咲季さんという年上の彼女がいました。
看護師さんとのやり取りから、琴子は九郎と咲季さんの恋愛の進捗状況を聞いていました。
- 定期的にいとこのお見舞いに来ていること
- 咲季さんという年上の彼女がいること
- 咲季さんを追いかけて同じ大学を受験し法学部にいること
- すでに両家の挨拶を済ませていること
- 咲季さんの大学院卒業と同時に結婚する予定であること
そして極め付きは、
- 最近は九郎が咲季さんのことを口にしなくなったこと
- そもそも人と会話しなくなったこと
を看護師さんたちから聞き出します。
直近の変化から、”九郎は咲季さんと別れた”と判断し、ベンチで一人物思いにふける九郎に近づきます。
看護師さんとのやり取りから、琴子も定期的に病院に通っていることが分かります。11歳の時に、あやかしたちに誘拐され、一眼一足の「知恵の神」となった訳ですが、目をくり抜かれ、脚を切断されたため、定期的な検診が必要になったのかもしれません。
(※コミック「虚構推理1」を見ると、病院でのリハビリを終えた後は週に1回、そして九郎に告白した時点では毎月定期検診に病院に来ているとの記載がありました。)
その際、廊下で九郎と運命的な出会いをしたのでしょう。
妖怪たちが岩永琴子のことを「おひいさま」と呼ぶのはなぜ?
作中で妖怪たちは岩永琴子のことを「おひいさま」と呼んでいますね。可愛らしい呼び名ですが、なぜ彼らはそう呼ぶのでしょうか。
そもそも「おひいさま」とはどのような意味でしょうか。
「おひいさま」というのはもともとは「お姫様」のことで、呼び方、表現が変形して「おひいさま」となったようです。
琴子は11歳の時に妖怪たちに連れ去られ行方不明になり、2週間後に発見されました。その時妖怪たちは琴子に、自分たちの「知恵の神」になって欲しいと懇願しました。琴子は快諾しますが、「一眼一足」になることが彼らの「知恵の神」になる条件のようでした。
行方不明になっていた琴子が発見された時、琴子の右足と左目は失われていました。ところが調べてみると、目が抜き取られ足も切断されていますが形状はきれいで、手術を行ってからかなりの時間が経っているような傷跡でした。
どんな優秀な外科医でも、誘拐からわずか2週間で傷口を完璧に直すことはできませんよね。
知恵の神になるのに「一眼一足」になるということが古来からの条件なのだろうかと不思議に思い調べてみましたがそのような記述は見つかりませんでした。ゆえにこれは作者の設定ではないかと思われます。
岩永琴子が怪異に「知恵の神」として選ばれましたが、一眼一足になったから智恵が授けられたわけではなくもともと琴子が聡明であったためにそうなったようです。
岩永琴子は良家のお嬢様
岩永琴子は良家のお嬢様という設定ですね。私はアニメしか観ていないので「岩永家」の実態についてはよくわかりません。もしかしたらコミックの方には書いてあるのかもしれません。
岩永琴子の服装はいつもかわいらしいフワフワしたガーリーなものが多いですよね。
でも良家のお嬢様だとしたらこれはどうなんだろうという場面がアニメで観てると出てきます。
例えば彼女は下ネタが好きですよねwお嬢様らしからぬ発言ですが、上品な言葉づかいでサラッと語っているのでさほど違和感はないですよね?(「はかのいたみ」とかいうから何のことだろうと調べてしまったのは私だけではないでしょう。)
次に、森の中の大蛇に会いに行ったのは琴子が17歳の時。夜遅くに高校生の女の子が一人で森に行くのを許すのは良家でなくてもあり得ないのではないでしょうか。
アニメではポンと2年が経過し、琴子も19歳になっています。九郎と同じ大学に合格し春からは晴れて大学生です。鋼人七瀬の事件を解決するために琴子は夜一人で事件現場に向かいますが、親御さんは大丈夫なんでしょうか。そもそも琴子は家族と暮らしているのでしょうか、それとも一人暮らしなのでしょうか。
謎は深まりますが、深夜でも自由に行動できることからすると一人暮らしの可能性が高いのではないでしょうか、と言ってもまだ高校生なんですけどね。
まとめ
- 岩永琴子の杖はダミーではない。
- 何らかの理由で琴子は定期的に病院に通っている。
- 「おひいさま」とはお嬢様という意味。
- 琴子は令嬢だがけっこう自由に行動できる環境にある。
これらのことについて考えました。
それにしても病院で一目ぼれした九郎に一途なんて健気ですね。それに対して九郎の反応はドライというか冷めてませんか?人間的な感情が薄いことは琴子も薄々気付いていますね。
2人の恋の行方が気になります^^
※最後までご覧いただきありがとうございます!